会長挨拶
この度、第76回日本消化器がん検診学会関東甲信越支部地方会を担当させていただくにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
本会は平成28年8月20日(土)に、『消化器がん検診の新たなる展開』をテーマに新潟市のコンベンションセンターである「朱鷺メッセ」で開催させていただきます。
ご存知のように、平成27年9月の厚生労働省の「がん検診のあり方に関する検討会中間報告書」を踏まえ、「がん予防重点健康教育及び検診実施のための指針」が改正され、平成27年12月28日に平成28年度から対策型の胃がん検診の検診方法のひとつとして内視鏡検査も認めるとの通達が出されました。それにより、本年4月から内視鏡による胃がん検診が可能となります。そのような時期の本会の開催となりましたので、『消化器がん検診の新たなる展開』というテーマにさせていただきました。胃がん検診だけではなく、大腸がん検診においても、大腸内視鏡やCT colonoscopyによる検診などの新しい展開も見えて来ています。
会場の「朱鷺メッセ」という名称は、本県の佐渡に生息する「朱鷺(とき)」に由来するものです。朱鷺はその学名をNipponia nipponと言い、まさに日本を象徴する鳥です。乱獲などで日本の空から一時その姿を消しましたが、関係者のたゆまぬ努力で、優雅に舞うその姿を再び見ることができるようになりました。
そのような謂われを持つ会場で開催される本会を通じ、会員の皆様に検診の新たなる展開の確かな方向性をつかんでいただくとともに、本会の開催が新たな検診方法を大きく羽ばたかせるそのきっかけになることを望む次第です。
最後に、本支部のますますの発展と本支部会員の皆様のますますのご活躍とご健勝を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。
平成28年4月
第76回日本消化器がん検診学会関東甲信越支部地方会会長 成澤 林太郎
(新潟県立がんセンター新潟病院 内科)